欠神発作
概要
欠神発作は主に小児にみられる意識消失発作で、突然数秒間反応がなくなるのが特徴である。全般てんかんの一型で、発作後は速やかに意識が回復し、後遺症は残さない。日常生活や学業に影響することがあるため、早期診断と治療が重要となる。
要点
- 数秒間の急な意識消失と動作停止が特徴
- 脳波で3Hz棘徐波複合がみられる
- 抗てんかん薬による治療が有効
病態・原因
欠神発作は大脳皮質全体の過同期的な神経活動によって生じ、主に遺伝的素因が関与する。GABA作動性神経伝達やCa2+チャネル機能異常が発症に関与している。
主症状・身体所見
突然の意識消失と動作停止が数秒間みられ、発作中は呼びかけに反応しない。軽度の眼球上転や瞬目が伴うことが多いが、転倒やけいれんは原則みられない。発作後はすぐに活動を再開する。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 脳波 | 3Hz棘徐波複合 | 過換気で誘発されやすい |
| 問診・発作観察 | 突然の意識消失・動作停止 | 短時間で完全回復 |
脳波検査が診断の決め手となり、過換気負荷で発作が誘発されやすい。臨床的には発作の頻度や状況、家族歴も参考になる。
治療
- 第一選択:エトスクシミドまたはバルプロ酸
- 補助療法:ラモトリギンの追加や生活指導
- 注意点:カルバマゼピンは増悪の恐れがあり禁忌
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 複雑部分発作 | 意識障害が長く、オートマティズムを伴う | 脳波で局所異常波 |
| 強直間代発作 | 全身けいれんと意識消失を伴う | 脳波で全般性棘波、臨床症状が明瞭 |
補足事項
小児期に多くみられ、思春期までに自然寛解する例もある。発作頻度が高い場合は学業成績や社会生活に影響するため、適切な治療と家族への教育が必要である。