本態性高血圧症

概要

本態性高血圧症は、明らかな二次性原因が認められない慢性的な血圧上昇を特徴とする疾患。成人の高血圧の大部分を占め、生活習慣や遺伝的素因が関与する。動脈硬化や心血管疾患の主要なリスク因子となる。

要点

  • 明確な原因疾患が存在しない高血圧
  • 生活習慣・遺伝要因が発症に関与
  • 合併症予防のため早期治療が重要

病態・原因

本態性高血圧症は、遺伝的素因と塩分過剰摂取、肥満、運動不足、ストレスなどの環境要因が複雑に関与して発症する。腎機能や交感神経系、レニン-アンジオテンシン系の異常も関与する。

主症状・身体所見

多くは無症状だが、頭痛、めまい、動悸などを訴える場合がある。進行例では心肥大や動脈硬化、網膜の変化などがみられることがある。

検査・診断

検査所見補足
血圧測定収縮期/拡張期血圧140/90mmHg以上家庭・診療所で複数回測定
尿・血液検査二次性高血圧の除外腎機能・電解質・尿蛋白など
心電図・胸部X線左室肥大や心拡大の有無合併症評価

診断は繰り返しの血圧測定で高値を確認したうえで、二次性高血圧症を除外する。臓器障害や合併症の評価も重要となる。

治療

  • 第一選択:生活習慣の改善(減塩、運動、減量)、降圧薬(ARB、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、利尿薬など)
  • 補助療法:食事指導、禁煙、節酒、ストレス管理
  • 注意点:継続的な血圧管理と合併症の早期発見・対応

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
二次性高血圧症原因疾患(腎疾患、内分泌疾患など)の存在血液・尿検査、画像検査で原因同定
白衣高血圧医療機関でのみ血圧上昇家庭血圧正常、診察時のみ高値

補足事項

本態性高血圧症は加齢とともに有病率が上昇する。ガイドラインは定期的に更新されており、個々のリスクに応じた治療目標設定が推奨される。

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