早期貧血
概要
早期貧血は主に新生児や乳児にみられる、出生後比較的早期に発症する貧血を指す。主な原因は赤血球寿命の短縮や産生低下、失血などで、特に未熟児で頻度が高い。臨床的には黄疸や呼吸困難などの症状を呈することがある。
要点
- 新生児・未熟児に多くみられる
- 赤血球寿命短縮や産生低下が主な病態
- 早期診断と適切な管理が重要
病態・原因
早期貧血は胎児期から新生児期にかけての赤血球寿命の短縮、骨髄での赤血球産生低下、または分娩時や出生後の失血などが主な原因となる。未熟児では造血能の未発達や頻回採血による失血も関与する。
主症状・身体所見
皮膚や粘膜の蒼白、哺乳力低下、呼吸困難、頻脈、易刺激性などがみられる。重症例では心不全症状や黄疸を伴うこともある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 血算 | ヘモグロビン・ヘマトクリット低下 | 赤血球数低値も |
| 網状赤血球数 | 低値または高値 | 産生低下や溶血を反映 |
| 血液生化学 | 間接ビリルビン上昇 | 溶血性では特に上昇 |
血算で貧血の程度を把握し、網状赤血球数やビリルビン値で原因を推定する。溶血性の場合はCoombs試験や血液型不適合の検査も行う。画像検査は主に心不全や臓器腫大の評価に用いる。
治療
- 第一選択:原因に応じた治療(輸血、鉄剤、ビタミン投与など)
- 補助療法:酸素投与、栄養管理、重症例では心不全管理
- 注意点:頻回採血の回避、感染予防、定期的な経過観察
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 鉄欠乏性貧血 | 生後数か月以降に多い、鉄不足 | フェリチン・鉄低値 |
| 溶血性貧血 | 黄疸・脾腫を伴うことが多い | 網赤血球・ビリルビン高値 |
補足事項
未熟児や低出生体重児での発症リスクが高く、NICUでは特に注意が必要。適切な採血管理や栄養補給が重要であり、重症例では輸血の適応を慎重に判断する。