急性化膿性骨髄炎

概要

急性化膿性骨髄炎は、主に細菌感染によって骨髄に急性の化膿性炎症が生じる疾患である。小児や高齢者に多く、長管骨に好発する。早期診断と治療が重要で、放置すると慢性化や重篤な合併症を招く。

要点

  • 細菌感染による骨髄の急性炎症
  • 小児の長管骨に好発し、発熱・局所腫脹が主症状
  • 早期の抗菌薬投与と外科的治療が重要

病態・原因

主な原因菌は黄色ブドウ球菌で、血行性感染や外傷、手術後の創感染などが発症契機となる。免疫力低下や基礎疾患のある患者でリスクが高い。骨髄腔に細菌が侵入し、膿瘍形成や骨破壊を引き起こす。

主症状・身体所見

発熱、患部の腫脹、発赤、圧痛、運動時痛などがみられる。小児では歩行拒否や機嫌の悪さなども特徴的。進行すると全身状態の悪化や敗血症を呈することがある。

検査・診断

検査所見補足
血液検査白血球増多、CRP・赤沈上昇感染の炎症反応を反映
画像検査(MRI、X線)骨髄浮腫、骨破壊像MRIは早期診断に有用
血液培養・膿培養菌の同定原因菌の特定と感受性確認

画像診断ではMRIが最も感度が高く、早期の骨髄浮腫や膿瘍形成を捉える。確定診断には培養による原因菌同定が必要。X線は進行例で骨破壊や骨膜反応を認める。

治療

  • 第一選択:感受性に応じた抗菌薬静注
  • 補助療法:患肢の安静・固定、栄養管理
  • 注意点:膿瘍形成時は外科的ドレナージや壊死組織除去を検討

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
慢性化膿性骨髄炎経過が長く瘻孔形成や骨硬化が目立つX線で骨硬化像、MRIで慢性変化
化膿性関節炎関節腫脹と可動域制限が主、関節液に膿関節穿刺で膿性関節液、骨髄炎は骨の変化

補足事項

小児では特に大腿骨・脛骨の骨端部に好発し、免疫不全や糖尿病など基礎疾患がある場合は非定型菌の関与もある。早期治療開始が予後改善に直結する。

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