外耳湿疹
概要
外耳湿疹は外耳道や耳介周囲に生じる湿疹性皮膚炎であり、掻痒や滲出、鱗屑などを主徴とする。多くは外部刺激やアレルギー、皮膚バリア障害が関与し、慢性化しやすい。耳鼻咽喉科領域で頻繁にみられる皮膚疾患の一つである。
要点
- 外耳道や耳介周囲の皮膚に湿疹性変化を認める
- 掻痒感や滲出液、鱗屑などが主症状
- 慢性反復性で再発しやすい
病態・原因
外耳湿疹は、外耳道皮膚のバリア機能低下や外的刺激、アレルギー反応、頻繁な耳掃除や補聴器の使用などが誘因となり発症する。細菌や真菌の二次感染を伴うこともある。
主症状・身体所見
耳介や外耳道の皮膚に発赤、腫脹、鱗屑、滲出、痂皮形成を認め、強い掻痒感がみられる。慢性例では皮膚の肥厚や苔癬化も出現する。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 耳鏡検査 | 発赤、鱗屑、滲出、痂皮等 | 肉眼的に皮膚変化を確認 |
| 皮膚科的検査 | アレルギー素因の有無など | 必要に応じてパッチテスト等 |
| 細菌培養 | 二次感染の有無 | 滲出液や痂皮から菌検出 |
臨床所見が診断の主体となる。必要に応じて細菌培養や真菌検査を行い、二次感染や鑑別疾患を除外する。
治療
- 第一選択:ステロイド外用薬(中等度〜強力)、保湿薬
- 補助療法:抗菌薬外用(感染時)、抗ヒスタミン薬内服、適切な耳掃除指導
- 注意点:過度な耳掃除や刺激を避ける、長期ステロイド外用の副作用に留意
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 急性化膿性限局性外耳炎 | 限局性の腫脹・疼痛が強い | 膿瘍形成、発赤は強い |
| アトピー性皮膚炎 | 他部位にも湿疹病変が多い | 全身性皮膚症状 |
| 接触皮膚炎 | 特定の接触物質で悪化 | パッチテスト陽性など |
補足事項
慢性化や再発例では生活指導・耳掃除の仕方の見直しが重要。難治例では基礎疾患(アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など)の合併も考慮する。