アフタ性口内炎
概要
アフタ性口内炎は、口腔粘膜に反復性の小円形潰瘍(アフタ)が出現する疾患である。多くは良性で自然治癒するが、痛みを伴い食事や会話に支障をきたすことがある。原因は不明だが、免疫異常やストレス、外傷が関与すると考えられている。
要点
- 口腔粘膜に小円形の痛みを伴う潰瘍が反復出現
- 多くは自然治癒し予後良好
- 免疫異常やストレス、外傷が発症に関与
病態・原因
アフタ性口内炎の発症機序は明確ではないが、自己免疫反応や細胞性免疫の異常、精神的ストレス、口腔粘膜の微細な外傷、栄養障害(ビタミンB群や鉄欠乏)などがリスク因子とされる。ウイルス感染や遺伝的素因も一因と考えられている。
主症状・身体所見
口腔粘膜(頬粘膜、舌、口唇内側など)に直径数mmの浅い円形潰瘍が出現し、周囲は発赤、中心は白色~黄白色の偽膜で覆われる。潰瘍は強い疼痛を伴い、食事や会話で悪化する。全身症状は通常みられない。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 口腔内視診 | 小円形潰瘍、周囲発赤、中央に偽膜 | 典型例は視診のみで診断可能 |
| 血液検査 | 貧血、ビタミンB群・鉄欠乏の有無 | 再発例や重症例で評価 |
典型的な臨床所見で診断されるが、再発例や難治例では全身疾患(Behçet病、炎症性腸疾患など)との鑑別が必要となる。潰瘍の形態や数、分布も診断の参考となる。
治療
- 第一選択:局所ステロイド軟膏や含嗽剤の塗布
- 補助療法:鎮痛薬、ビタミン剤投与、口腔ケア
- 注意点:難治例は全身疾患の除外や専門医受診を考慮
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 口腔カンジダ症 | 白苔状の付着物、易剥離性 | 真菌培養・KOH検査陽性 |
| Behçet病 | 眼・皮膚・外陰部病変の合併 | 血液検査で炎症反応、全身症状 |
補足事項
ストレスや栄養状態の改善、口腔の清潔保持が再発予防に重要である。難治例や全身症状を伴う場合は全身疾患の精査を要する。