速効型インスリン

概要

速効型インスリンは、血糖値の急上昇に迅速に対応するために用いられるインスリン製剤である。主に食直前に皮下注射し、食後の高血糖を抑制する目的で使用される。作用発現が早く、持続時間が短い点が特徴である。

要点

  • 食直前投与で食後高血糖を効果的に抑制
  • 作用発現が速く、持続時間は短い
  • 1型・2型糖尿病の血糖コントロールに広く用いられる

薬理作用・機序

速効型インスリンは注射後15分程度で作用を開始し、1~2時間でピークに達し、約3~5時間で効果が消失する。インスリン受容体に結合し、グルコースの細胞内取り込みを促進し、血糖値を低下させる。

禁忌・副作用

主な副作用は低血糖であり、特に食事摂取量の変動や投与量の過剰時に注意が必要である。重篤な低血糖は意識障害やけいれんを引き起こすことがある。インスリンアレルギーや注射部位の皮膚反応も稀にみられる。

適応疾患

疾患薬理作用補足
糖尿病血糖降下作用1型・2型ともに適応
1型糖尿病血糖降下作用インスリン必須
2型糖尿病血糖降下作用経口薬無効例など

速効型インスリンは主に1型糖尿病患者の基礎治療として用いられるほか、2型糖尿病患者でも経口血糖降下薬で十分なコントロールが得られない場合や、急性期の血糖管理、手術時・妊娠時などに使用される。

薬品例

薬品名主に使われるケース
インスリンリスプロ食直前の血糖コントロール
インスリンアスパルト食直前の血糖コントロール
インスリングルリジン食直前の血糖コントロール

補足事項

速効型インスリンは従来型のレギュラーインスリンよりも作用発現が速いため、食事直前投与が可能となり、日常生活の柔軟性が向上する。持効型インスリンとの併用で強化インスリン療法にも用いられる。

関連疾患