セロトニン5-HT4受容体作動薬

概要

セロトニン5-HT4受容体作動薬は、消化管運動を促進する作用を持つ薬剤群である。主に消化管の運動機能低下に対して用いられ、便秘や機能性ディスペプシアなどに適応される。消化管のセロトニン5-HT4受容体を刺激することで効果を発揮する。

要点

  • 消化管運動促進作用を有する
  • 便秘や機能性ディスペプシアに適応
  • QT延長などの副作用に注意が必要

薬理作用・機序

セロトニン5-HT4受容体作動薬は、消化管の神経叢に存在する5-HT4受容体を刺激することでアセチルコリンの遊離を促進し、消化管運動を亢進させる。これにより、消化管通過時間の短縮や排便促進効果が得られる。

禁忌・副作用

QT延長や心室性不整脈などの重篤な心血管系副作用が報告されているため、心疾患患者や既存のQT延長を有する患者には禁忌となる。その他、下痢や腹痛などの消化器症状も副作用としてみられる。

適応疾患

疾患薬理作用補足
機能性ディスペプシア消化管運動促進上腹部症状の改善に用いる
慢性便秘症排便促進他治療で効果不十分な場合に適応

機能性ディスペプシアや慢性便秘症など、消化管運動機能の低下が関与する疾患に対して用いられる。特に便秘型過敏性腸症候群や胃排出遅延症状にも適応されることがある。

薬品例

薬品名主に使われるケース
モサプリドクエン酸塩機能性ディスペプシア、慢性便秘症
プルカロプリド慢性便秘症(他薬剤無効例)

補足事項

一部薬剤(例:シサプリド)はQT延長などの重篤な副作用のため日本では販売中止となっている。モサプリドは比較的安全性が高く、現在も臨床で広く用いられている。

関連疾患