キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬
概要
キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬は、インフルエンザウイルスの増殖に必須なキャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害する抗ウイルス薬である。主にA型およびB型インフルエンザウイルス感染症の治療に用いられる。従来のノイラミニダーゼ阻害薬とは異なる作用機序を持つ。
要点
- インフルエンザウイルスのmRNA合成を阻害する新規抗ウイルス薬
- ノイラミニダーゼ阻害薬耐性ウイルスにも有効な場合がある
- 1回投与で治療効果が期待できる薬剤も存在する
薬理作用・機序
キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬は、ウイルスRNAポリメラーゼ複合体の一部であるキャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害することで、ウイルスmRNAのキャッピングを妨げ、ウイルスの増殖を抑制する。
禁忌・副作用
重篤な過敏症歴のある患者には禁忌とされる。主な副作用としては下痢、嘔気、頭痛、肝機能障害などが報告されている。小児や妊婦への投与は慎重な判断が必要である。
適応疾患
| 疾患 | 薬理作用 | 補足 |
|---|---|---|
| インフルエンザウイルス感染症 | ウイルスmRNA合成阻害 | A型・B型インフルエンザに有効 |
インフルエンザウイルス感染症の治療に用いられ、特にノイラミニダーゼ阻害薬が無効な症例や、迅速な治療効果が求められる場合に選択される。
薬品例
| 薬品名 | 主に使われるケース |
|---|---|
| バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ) | インフルエンザウイルス感染症の治療 |
補足事項
キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬は、耐性ウイルスの出現が報告されているため、適応や使用時期の選択に注意が必要である。新型インフルエンザやパンデミック時の治療選択肢としても注目されている。