ROCK阻害薬
概要
ROCK阻害薬はRhoキナーゼ(ROCK)を標的とする薬剤で、平滑筋弛緩作用や線維化抑制作用を有する。主に難治性の食道運動障害や血管障害の治療に用いられる。日本では食道アカラシア治療薬として臨床応用されている。
要点
- Rhoキナーゼの活性を阻害し、平滑筋の弛緩を促進
- 食道アカラシアなどの運動障害に対して有効
- 線維化や血管収縮の抑制作用も報告されている
薬理作用・機序
ROCK阻害薬はRhoA/ROCK経路を阻害することで、細胞骨格の再構築や平滑筋収縮を抑制する。これにより、下部食道括約筋の弛緩や血管拡張、線維化抑制などの作用を発揮する。
禁忌・副作用
重篤な肝障害や妊婦への投与は慎重を要する。副作用としては低血圧、頭痛、めまい、消化器症状(悪心・下痢)などが報告されている。
適応疾患
| 疾患 | 薬理作用 | 補足 |
|---|---|---|
| 食道アカラシア | 平滑筋弛緩作用 | 下部食道括約筋の弛緩促進 |
ROCK阻害薬は主に食道アカラシアなどの食道運動障害に対して用いられる。その他、血管障害や線維化疾患への応用も研究されている。
薬品例
| 薬品名 | 主に使われるケース |
|---|---|
| ファスジル(Fasudil) | 食道アカラシア、血管障害 |
| リパスジル(Ripazil) | 食道アカラシア |
補足事項
ROCK阻害薬は国内外で様々な適応拡大の臨床研究が進行中であり、今後線維化疾患や神経疾患への応用も期待されている。