NMDA受容体拮抗薬

概要

NMDA受容体拮抗薬は、中枢神経系におけるグルタミン酸作動性NMDA受容体を阻害する薬剤群である。主に神経変性疾患や認知症、難治性の疼痛管理などで用いられる。過剰な興奮性神経伝達を抑制し、神経細胞の保護作用を示す。

要点

  • グルタミン酸NMDA受容体の過剰活性化を抑制
  • 神経細胞の興奮毒性や細胞死を防ぐ
  • 認知症や神経変性疾患、疼痛管理に応用される

薬理作用・機序

NMDA受容体拮抗薬は、グルタミン酸によるNMDA受容体の活性化を阻害し、カルシウムイオン流入を抑制することで神経細胞の過剰な興奮や細胞死を防ぐ。これにより神経保護作用や抗痙攣作用を発揮する。

禁忌・副作用

重度の腎障害患者や過敏症の既往がある場合は禁忌となる。主な副作用にはめまい、頭痛、興奮、不眠、錯乱、幻覚などの中枢神経症状がみられることがある。高用量では精神症状や運動失調が現れる場合がある。

適応疾患

疾患薬理作用補足
Alzheimer型認知症神経保護作用症状進行抑制目的で使用
てんかん抗痙攣作用難治性てんかんに適応例あり

NMDA受容体拮抗薬は主にAlzheimer型認知症の進行抑制や、難治性てんかんの発作抑制に用いられる。その他、神経変性疾患や慢性疼痛の補助療法としても応用される。

薬品例

薬品名主に使われるケース
メマンチン塩酸塩Alzheimer型認知症
ケタミン難治性てんかん、鎮痛補助

補足事項

NMDA受容体拮抗薬は、グルタミン酸作動性神経伝達の過剰による神経毒性を抑制する点で、神経保護薬として注目されている。精神症状への注意が必要であり、用量調整や患者背景の確認が重要となる。

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