抗IL-12/23p40抗体
概要
抗IL-12/23p40抗体は、インターロイキン12および23のp40サブユニットを標的とするモノクローナル抗体である。主に炎症性腸疾患や乾癬などの自己免疫疾患に用いられる。炎症性サイトカインの抑制を通じて免疫応答を調節する。
要点
- IL-12およびIL-23の共通サブユニットp40を阻害する
- 免疫関連疾患の炎症制御に有効
- 生物学的製剤として注射薬で使用される
薬理作用・機序
IL-12およびIL-23は炎症性サイトカインであり、Th1およびTh17細胞の分化・活性化に関与する。抗IL-12/23p40抗体は両者の共通サブユニットであるp40に結合し、これらサイトカインのシグナル伝達を阻害することで炎症反応を抑制する。
禁忌・副作用
重篤な感染症の既往や活動性感染症がある場合は禁忌となる。主な副作用は上気道感染、頭痛、注射部位反応などであるが、まれに重篤な感染症や過敏反応が発生することがある。
適応疾患
| 疾患 | 薬理作用 | 補足 |
|---|---|---|
| クローン病 | IL-12/23経路の阻害 | 中等症~重症例に適応 |
| 乾癬 | 免疫応答の抑制 | 尋常性乾癬に有効 |
| 潰瘍性大腸炎 | サイトカイン阻害による炎症抑制 | 難治例で適応拡大 |
クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、および乾癬に対して、過剰な免疫反応や慢性炎症を抑制する目的で用いられる。特に従来治療抵抗例や重症例での使用が多い。
薬品例
| 薬品名 | 主に使われるケース |
|---|---|
| ウステキヌマブ | クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬 |
補足事項
IL-12/23経路の阻害は、自己免疫疾患の新たな治療戦略として注目されている。ウステキヌマブは日本でも承認されており、今後適応拡大や新規抗体薬の開発が進んでいる。