抗プラスミン薬

概要

抗プラスミン薬は、プラスミンによるフィブリン分解を抑制し、止血作用を発揮する薬剤群である。主に線溶系の過剰亢進による出血症状の治療に用いられる。トラネキサム酸などが代表的で、臨床現場で幅広く使用されている。

要点

  • 線溶系の抑制による止血効果を持つ
  • 血液凝固異常や出血傾向の治療に用いられる
  • トラネキサム酸が日本で広く使用されている

薬理作用・機序

抗プラスミン薬は、プラスミンの活性を阻害することでフィブリン分解(線溶)を抑制し、止血作用を示す。リジン結合部位への競合的阻害によってプラスミンのフィブリン結合を妨げる。

禁忌・副作用

血栓症の既往やリスクの高い患者では、血栓形成を助長する可能性があるため禁忌となる。主な副作用には消化器症状(悪心、嘔吐、下痢)、過敏症反応、まれに血栓塞栓症がある。

適応疾患

疾患薬理作用補足
消化管出血線溶抑制による止血消化管疾患に伴う出血に適応
播種性血管内凝固線溶系抑制線溶亢進型DICに限定される

抗プラスミン薬は、消化管出血や線溶亢進型播種性血管内凝固(DIC)など、線溶系の活性化による出血症状に対して用いられる。その他、外科的出血や婦人科出血などにも適応がある。

薬品例

薬品名主に使われるケース
トラネキサム酸消化管出血、線溶亢進型DIC
アプロチニン外科的出血の抑制

補足事項

トラネキサム酸は止血以外にも抗炎症作用を持ち、アレルギー疾患や炎症性疾患にも使用される場合がある。DICへの適応は線溶亢進型に限られるため、使用前に病態の評価が重要となる。

関連疾患