免疫グロブリン製剤

概要

免疫グロブリン製剤は、ヒト血漿由来の抗体(主にIgG)を精製した注射薬である。主に免疫不全症や自己免疫疾患、重症感染症の治療や予防に用いられる。感染防御や免疫調節作用を目的として幅広い臨床領域で使用される。

要点

  • ヒト血漿由来の抗体製剤で、主にIgGを含有
  • 免疫不全症や自己免疫疾患、重症感染症に適応
  • 感染防御と免疫調節の双方の作用を持つ

薬理作用・機序

免疫グロブリン製剤は、体内に投与されることで受動的に抗体を補充し、病原体に対する中和やオプソニン化を促進する。また、自己免疫疾患においてはFc受容体の遮断や補体活性化の抑制など免疫調節作用も発揮する。

禁忌・副作用

IgA欠損症患者で抗IgA抗体を有する場合はアナフィラキシーのリスクがあるため禁忌となる。副作用としては発熱、悪寒、頭痛、アレルギー反応、腎障害、血栓塞栓症などが報告されている。

適応疾患

疾患薬理作用補足
無ガンマグロブリン血症抗体補充先天性・続発性免疫不全症に適応
Guillain-Barré症候群免疫調節自己免疫性神経疾患
川崎病免疫調節・抗炎症血管炎の進展予防
特発性血小板減少性紫斑病免疫調節難治性・急性期に使用

免疫グロブリン製剤は、先天性または後天性の抗体産生不全症、自己免疫性疾患、重症感染症、特定ウイルス感染の曝露後予防など多岐にわたり使用される。特に免疫不全患者の感染予防や、急性の自己免疫疾患の治療に重要な役割を果たす。

薬品例

薬品名主に使われるケース
献血グロブリン製剤(静注用)免疫不全症、自己免疫疾患、川崎病など
献血グロブリン製剤(筋注用)B型肝炎曝露後予防、麻疹曝露後予防

補足事項

投与速度や用量により副作用リスクが異なるため、患者の状態に応じた慎重な管理が必要である。近年は高純度・高濃度製剤も登場し、投与利便性や安全性が向上している。

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