類骨骨腫
概要
類骨骨腫は骨に発生する良性腫瘍で、特に10~20歳代の若年者の長管骨に好発する。小型で境界明瞭な骨硬化像を呈し、夜間痛やNSAIDsによる疼痛軽減が特徴である。転移や悪性化はきわめて稀。
要点
- 若年者の長管骨に好発する良性骨腫瘍
- 夜間痛とNSAIDsによる疼痛軽減が診断の手がかり
- 画像診断による特徴的な骨硬化像と中心部のnidus
病態・原因
類骨骨腫は骨芽細胞由来の良性腫瘍で、骨皮質内に小さなnidus(腫瘍中心部)を形成し、周囲に骨硬化を伴う。発症の明確な原因は不明だが、成長期に多い。
主症状・身体所見
夜間に増強する限局性の骨痛が主症状で、NSAIDs服用で著明に軽快する。患部の圧痛や腫脹、時に筋萎縮や関節可動域制限を認めることがある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| X線検査 | 小円形の透亮像(nidus)と周囲の骨硬化 | 長管骨骨幹部に多い |
| CT/MRI | nidusの明瞭な描出、骨硬化の範囲評価 | nidusの大きさ・局在の評価に有用 |
| 骨シンチグラフィ | 集積亢進 | nidus部に限局 |
nidusの大きさは通常1.5cm未満で、X線やCTで特徴的な所見が診断の決め手となる。MRIは軟部組織の炎症反応や周囲の浮腫評価に有用。
治療
- 第一選択:CTガイド下ラジオ波焼灼術(RFA)または外科的摘出
- 補助療法:NSAIDsによる疼痛管理
- 注意点:nidusの完全摘出が再発防止に重要
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 骨軟骨腫 | 有茎性骨外隆起、疼痛は稀 | X線で軟骨帽を伴う骨隆起 |
| 骨肉腫 | 進行性腫脹・疼痛、悪性所見 | X線で骨破壊像・腫瘍影 |
| Brodie骨膿瘍 | 慢性経過、感染徴候 | MRIで膿瘍腔、炎症反応強い |
補足事項
自然治癒する例もあり、保存療法が選択される場合もある。RFAは低侵襲で治療成績が良好。再発例ではnidusの残存がないか再評価が必要。