緊張型頭痛
概要
緊張型頭痛は、頭部全体に締め付けられるような痛みを特徴とする一次性頭痛であり、最も頻度の高い頭痛疾患である。ストレスや精神的緊張、筋緊張などが発症に関与する。慢性型と反復性(エピソード型)が存在し、生活の質に影響を及ぼすことがある。
要点
- 頭部全体の圧迫感や鈍い痛みが主症状
- ストレスや姿勢不良が誘因となることが多い
- 日常生活動作は通常維持可能である
病態・原因
精神的ストレスや不安、長時間のデスクワークなどによる頭頸部筋の緊張が主な要因とされる。セロトニン系など中枢神経の機能異常も関与し、慢性化には心理社会的因子が影響する。
主症状・身体所見
頭部全体または後頭部を中心とした圧迫感や締め付けられるような鈍い痛みが特徴。悪心や嘔吐は少なく、光・音過敏も稀。筋緊張に伴う肩こりや頸部のこわばりを伴う場合がある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 神経学的診察 | 異常所見なし | 他の頭痛との鑑別に重要 |
| 画像検査 | 基本的に異常なし | 二次性頭痛除外目的で施行 |
頭痛の反復性・持続性、両側性・圧迫性の性状、軽度~中等度の強さ、日常生活への大きな支障がないことなどが国際頭痛分類(ICHD-3)で診断基準となる。画像検査は器質的疾患の除外目的で行う。
治療
- 第一選択:アセトアミノフェンやNSAIDsなどの鎮痛薬
- 補助療法:ストレスマネジメント、理学療法、認知行動療法
- 注意点:薬物乱用頭痛の予防、生活習慣の改善指導
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 片頭痛 | 拍動性・悪心・光音過敏・片側性 | 神経学的異常なし |
| 群発頭痛 | 片側眼周囲・自律神経症状・発作性 | 画像で腫瘍等を除外 |
補足事項
慢性化すると抑うつや不安障害を合併しやすいため、心理的サポートも重要となる。予防的治療には抗うつ薬(アミトリプチリンなど)が用いられる場合がある。