未熟児無呼吸発作
概要
未熟児無呼吸発作は、主に在胎34週未満の早産児にみられる呼吸停止発作である。中枢神経系の未熟性や気道の閉塞、低酸素血症などが関与し、生命予後や神経発達に影響することがある。持続時間や頻度によっては治療介入が必要となる。
要点
- 在胎週数が低いほど発症リスクが高い
- 中枢性・閉塞性・混合型の3タイプが存在
- 無呼吸発作が長引くと低酸素血症や徐脈をきたす
病態・原因
在胎週数が低い未熟児では、呼吸中枢の発達が不十分であり、呼吸リズムの維持が困難となる。中枢性無呼吸(呼吸努力の消失)、閉塞性無呼吸(気道の閉塞)、混合型が知られている。低体温、感染、電解質異常なども誘因となる。
主症状・身体所見
無呼吸(20秒以上の呼吸停止、または短時間でも徐脈・チアノーゼを伴う場合)、徐脈、チアノーゼ、筋緊張低下などがみられる。発作時には皮膚の色調変化や全身の脱力が観察される。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| モニタリング(心拍・呼吸) | 無呼吸発作、徐脈 | 連続監視で発作の頻度・持続時間を評価 |
| 血液ガス分析 | 低酸素血症、二酸化炭素貯留 | 発作時の酸素化・換気状態を確認 |
| 頭部超音波・感染症検査 | 合併症・他疾患の除外 | 髄膜炎や脳出血などの鑑別が重要 |
診断は臨床症状とモニタリング所見から行う。20秒以上の無呼吸、または短時間でも徐脈・チアノーゼを伴う場合に診断される。他の疾患(感染、代謝異常、脳疾患)を除外することが重要。
治療
- 第一選択:カフェイン製剤やテオフィリンによる薬物療法
- 補助療法:体温管理、酸素投与、体位調整、呼吸補助(CPAP等)
- 注意点:頻回発作や重症例では人工呼吸管理を検討、二次性無呼吸の除外
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 新生児仮死 | 出生時から症状が明瞭 | アプガースコア低値、経過が異なる |
| 新生児けいれん | 発作時に運動症状を伴う | 脳波異常、けいれん発作の観察 |
| 新生児感染症 | 発熱や全身症状を伴う | CRP・血液培養陽性、感染徴候 |
補足事項
無呼吸発作の頻度や持続時間は成長とともに減少することが多いが、重症例では長期的な神経発達障害のリスクがある。モニタリングと早期介入が重要である。