子宮肉腫
概要
子宮肉腫は子宮筋層や間質由来の稀な悪性腫瘍で、進行が速く予後不良であることが多い。子宮筋腫などの良性腫瘍と鑑別が難しいことがある。主に閉経後女性に好発する。
要点
- 子宮筋層や間質由来の悪性腫瘍
- 進行が速く予後不良
- 子宮筋腫との鑑別が重要
病態・原因
子宮肉腫は子宮筋層(平滑筋)や間質細胞が悪性化することで発生する。発症リスクには高齢(特に閉経後)、放射線治療歴、遺伝的素因などが挙げられる。
主症状・身体所見
不正性器出血、下腹部腫瘤、骨盤痛などが主症状である。進行例では腹部膨満や体重減少、貧血など全身症状もみられる。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 超音波検査 | 子宮内腫瘤、境界不明瞭な腫瘍 | 筋腫との鑑別に有用 |
| MRI | 低信号域・不均一な造影効果 | 浸潤範囲や他臓器浸潤の評価に有用 |
| 生検 | 異型細胞の増殖 | 診断確定には組織診断が必要 |
画像検査で子宮筋腫との鑑別が困難な場合も多く、最終的な診断は手術検体による病理組織診断が標準である。MRIは腫瘍の浸潤度や転移の評価に有用。
治療
- 第一選択:子宮全摘術±両側付属器切除
- 補助療法:放射線療法、化学療法(進行例や再発例)
- 注意点:早期発見が困難で再発率が高い
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 子宮筋腫 | 良性腫瘍で進行が緩徐 | MRIで均一な信号 |
| 子宮体癌 | 内膜由来で出血が主症状 | 内膜生検で診断 |
| 子宮内膜症 | 良性病変で月経随伴痛が主 | MRIでチョコレート嚢胞 |
補足事項
子宮肉腫は発症頻度が低くエビデンスが限られている。治療法の選択や予後予測には病理型や進行期分類が重要となる。