リンパ管炎

概要

リンパ管炎は、主に細菌感染によりリンパ管に炎症が生じる疾患。皮膚や軟部組織の感染が原因となり、四肢に発症することが多い。発赤した線状の皮膚所見と発熱を伴うことが特徴。

要点

  • 皮膚や軟部組織感染を契機とするリンパ管の炎症
  • 発赤した索状の皮膚所見と全身症状が特徴
  • 早期治療により重篤な合併症を予防可能

病態・原因

主に溶血性連鎖球菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が、皮膚の小外傷や膿瘍部から侵入し、リンパ管内で増殖・炎症を引き起こす。免疫力低下や糖尿病などがリスク因子となる。

主症状・身体所見

発症部位の皮膚に沿って赤い線状の発赤・圧痛・腫脹が生じ、発熱や悪寒などの全身症状を伴う。索状の発赤は近位のリンパ節へ向かうのが特徴で、しばしばリンパ節腫脹も認める。

検査・診断

検査所見補足
血液検査白血球増多、CRP上昇感染症の炎症反応を反映
細菌培養溶連菌やブドウ球菌の検出創部・膿瘍から採取
超音波検査リンパ管の肥厚、皮下浮腫蜂窩織炎との鑑別に有用

臨床症状と皮膚所見から診断するが、蜂窩織炎などとの鑑別のため超音波や培養を活用する。発赤が索状に伸びることが診断の重要なポイント。

治療

  • 第一選択:ペニシリン系やセフェム系抗菌薬の投与
  • 補助療法:患肢の安静・挙上、鎮痛薬、適切な創傷管理
  • 注意点:敗血症や膿瘍形成の早期発見・重症化予防

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
蜂窩織炎広範な紅斑・腫脹、索状発赤なし超音波で皮下組織のびまん性腫脹
血栓性静脈炎静脈走行に一致した索状硬結・発赤超音波で静脈内血栓を確認

補足事項

再発や慢性化を防ぐためには基礎疾患の管理や創傷ケアが重要。糖尿病患者や免疫不全例では重症化しやすいので注意を要する。

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