離断性骨軟骨炎
概要
離断性骨軟骨炎は関節軟骨下骨の一部が血行障害などにより壊死し、軟骨片として関節内に遊離する疾患。主に10~20代のスポーツ活動が盛んな若年者に多く発症し、膝関節(大腿骨内側顆)が好発部位である。進行すると関節遊離体(関節ねずみ)を形成し、関節機能障害の原因となる。
要点
- 若年者の膝関節に好発し、スポーツ歴がリスクとなる
- 進行例では関節遊離体を形成し、ロッキングや可動域制限を呈する
- 早期発見・治療が予後改善の鍵となる
病態・原因
繰り返す微小外傷やスポーツ活動によるストレス、血行障害、成長期の骨軟骨の脆弱性などが発症に関与する。特に膝関節の大腿骨内側顆に好発し、骨軟骨の一部が壊死・剥離することで遊離体を形成する。
主症状・身体所見
初期は運動時の関節痛や腫脹、違和感を自覚する。進行すると関節内遊離体によるロッキング(急な可動域制限)、関節水腫、可動域制限がみられる。圧痛や運動時痛が特徴的である。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| X線検査 | 骨軟骨片の分離像、骨硬化像 | 初期は所見不明瞭な場合もある |
| MRI | 骨軟骨片の壊死・剥離、骨髄浮腫像 | 軟骨・骨の状態評価に有用 |
| CT | 骨片の位置・大きさの詳細評価 | 手術適応判断に有用 |
MRIでの骨軟骨片の可動性・壊死範囲評価が診断に重要。X線で不明瞭な場合もMRIで早期診断可能。CTは遊離体の詳細把握や術前評価に用いる。
治療
- 第一選択:保存療法(安静・免荷・装具)、進行例では観血的固定や摘出術
- 補助療法:理学療法による関節可動域訓練、筋力強化
- 注意点:早期治療で予後改善、進行例は変形性関節症リスク
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 骨軟骨腫 | 骨表面から突出する腫瘤 | X線で骨外に連続性腫瘤 |
| 変形性関節症 | 中高年に多く関節裂隙狭小化 | X線で骨棘・関節裂隙狭小化 |
| 膝半月板損傷 | ロッキングや関節血腫 | MRIで半月板損傷を確認 |
補足事項
早期発見・治療が関節機能温存に重要。若年スポーツ選手で膝痛・ロッキングを認めた場合は本症を念頭に置く。保存療法で改善しない場合は手術適応を慎重に判断する。