閉塞性ショック

概要

閉塞性ショックは、心臓への静脈還流または心拍出が機械的に障害されることで発生するショックの一型である。主な原因は心タンポナーデや緊張性気胸、肺血栓塞栓症などで、急激な循環不全を呈する。迅速な原因除去が生命予後を左右する。

要点

  • 心臓や大血管の機械的障害により循環不全が生じる
  • 原因疾患の迅速な診断と治療が必要
  • 輸液や昇圧薬のみでは根本的改善は困難

病態・原因

心タンポナーデ、緊張性気胸、巨大肺血栓塞栓症などが主な原因であり、心臓や大血管の外部または内部からの圧迫・閉塞により心拍出量が著しく低下する。これにより末梢循環不全が急激に進行する。

主症状・身体所見

急激な血圧低下、頻脈、冷汗、チアノーゼ、意識障害などのショック症状がみられる。頸静脈怒張や呼吸困難、心音減弱、偏位呼吸音など、原因に応じた特徴的所見も重要である。

検査・診断

検査所見補足
心エコー心嚢液貯留・右室虚脱心タンポナーデの診断に有用
胸部X線/CT肺虚脱・縦隔偏位・肺動脈拡大緊張性気胸や血栓塞栓を評価
血液ガス分析低酸素血症・代謝性アシドーシス循環不全の重症度判定

診断は臨床症状とバイタルサインの急変、画像検査(心エコーや胸部X線・CT)による原因の特定が鍵となる。心エコーはベッドサイドで迅速診断に極めて有用。

治療

  • 第一選択:原因疾患の緊急解除(穿刺、ドレナージ、塞栓溶解など)
  • 補助療法:酸素投与、輸液、昇圧薬、補助循環装置
  • 注意点:原因除去が最優先、循環補助のみでは不十分

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
循環血液量減少性ショック出血や脱水の既往、冷汗中心静脈圧低下、出血所見
心原性ショック心筋梗塞や心不全の既往心エコーで心収縮障害

補足事項

閉塞性ショックは、ショックの中でも特に迅速な原因除去が生命予後を大きく左右する。ショックバイタルを認めた場合、鑑別に必ず含めて評価することが重要。

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