ニューマトセル

概要

ニューマトセルは、肺実質内に形成される薄壁性の嚢胞性病変であり、主に感染や外傷後に発生する。特に小児の細菌性肺炎後に認められることが多く、自然消退する場合も多いが、合併症に注意が必要である。

要点

  • 肺炎や外傷後に生じる嚢胞性病変
  • 小児に多く、自然軽快することが多い
  • 感染や破裂による合併症に注意

病態・原因

ニューマトセルは、肺炎(特に黄色ブドウ球菌感染)や外傷、人工換気などによる肺組織の壊死や損傷により、肺実質内に空気が貯留して嚢胞が形成される。病変部は薄い壁で囲まれ、内部は空気または液体を含む場合がある。

主症状・身体所見

発熱、咳嗽、呼吸困難などの肺炎症状が主で、ニューマトセル自体による特異的な症状は少ない。大きなニューマトセルや多発例では呼吸不全や、破裂による気胸を呈することがある。

検査・診断

検査所見補足
胸部X線・CT薄壁性嚢胞影、単発または多発壁は比較的均一・薄い
血液検査炎症反応上昇、白血球増多原因となる感染症の評価も行う

画像検査で薄壁性嚢胞影を確認し、臨床経過や既往(肺炎・外傷など)をもとに診断する。嚢胞内部に液体貯留やエアフルイドレベルを認めることもある。

治療

  • 第一選択:原因疾患(肺炎等)の治療、経過観察
  • 補助療法:呼吸管理、抗菌薬投与、ドレナージ(合併症時)
  • 注意点:嚢胞破裂による気胸や二次感染の管理

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
ブラ・ブレブ先天性・肺尖部優位、無症状が多いCTで壁が極めて薄い
肺膿瘍厚壁・内部に液体貯留、発熱・膿性痰CTで壁が不整・厚い、エアフルイドレベル明瞭

補足事項

多くは自然消退するが、嚢胞が大きい場合や合併症例では外科的介入が必要となることがある。小児での発症が多いが、成人でも発生する場合がある。

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